ビッグウェーブの第一人者レアード・ハミルトンと私が試合に出ないわけ








55d503631d00002f0014555f
lairdhamilton.com

レアードと私が試合に出ない理由についてです。一緒にすんな!っつう話っすねw すみません!

サーフィンをはじめると、ショップ主催の大会とか、アマチュアの試合に出てみたい!って思う人も多いかもしれないですね。かれこれ20年以上になるわたしのサーフィンライフにおいて、唯一出たことがある試合は、ハワイ在住時のSurf Into Summerという試合でした。あれに出て以来、コンテストはクソだ。と思って二度と出ていません。(日本で一度だけ、コンテストという名のポイント貸し切り大会には出たことありますがw)

トップアマチュアサーファーも出るコンテストで、わたしのヒートにはすげー上手な外人がいっぱい。そして波はヒザサイズのBaby Queens。メンズのヒートはもうちょっと波があるQueensでやってるのに、女子ヒートはBaby Queensというところにまず納得いかないし、いざヒートがはじまったら、ヒザのクソ波なのに、外人の姉ちゃんたちは目を三角にして私の真横ですげー鬼パドルで威嚇してきます。(この人たちは、このクソ波でなぜにこんな鬼の形相になってんだw)なぜか1ヒート目は勝ったんですが、まったくうれしくなかったし、試合には向いてねーなと思った瞬間でした。

以来、コンテストというものに、一ミリも魅力を感じなくなったんですが、わたしは、戦うことがここまで嫌いな理由はなんなんだろうと、何年も疑問に思ってた。で、最近ようやくその理由が分かった気がする。

ひとことでまとめるなら、子供のころ、わたしが何かで一番になると母が褒めちぎってくれたことが原因。たまに一番を取っちゃうんですよ。模試とか、入学試験とかで。そうすると、母がものすごく喜ぶんです。喜ぶ母を見ては、潜在意識に、「一番になればママが喜んでくれるから、いつも一番にならなきゃならない」っていう刷り込みが行われていったわけです。

だから、一番になれないとものすごくつらい。母を喜ばせられないから。だからぜったい負けたくないわけです。そして究極の負けず嫌いだから、負けないために戦うことをやめた(笑)。心が弱すぎるw 一番になれなくて味わうネガティブな気分を味わいたくないから、だったら戦わない。的な。

戦わなきゃ負けることもないんですが、公けには戦ってないけど、じつはわたしはつねに戦ってる。勝手にひとりで戦ってるんですよ。サーフィンでも、仕事でも、自分より上な人は認めたくないし、うらやましいし、見たくないw 一番じゃないと母が喜んでくれないわけですから。このように、子供のころに形成された擦り込みっていうのは、40代のババアになっても無意識にずっと引きずってるもんなんです。だれでもね。

で、たまたまみつけた、ビッグウェーブサーファーの第一人者、レアード・ハミルトンがなぜコンテストで戦わないのか、についての記事にものすごく共感した。レアードとおめーはいっしょじゃねーだろw ってハナシですが、なるほどねーって思ったんでぜひ。


55d5527f1400002e002e3764Source:Why One Of The Best Athletes In The World Refuses To Compete(世界最高のアスリートが試合で戦わない理由)
http://www.huffingtonpost.com/entry/laird-hamilton-competition_55d4fe27e4b055a6dab2d7b5

一部抜粋&翻訳
― ハミルトンはビッグウェーブサーフィンの第一人者であり、アスリートとしての輝かしいキャリアがあるにもかかわらず、プロとして試合に出たことはない。
「わたしは負け方を知らない。競争心が人一倍強いから戦わないんだ。負け方が上手いやつがいるなら教えてくれ」

― しかし、レアードがコンテストに出ないのは、負けるのが嫌だからという理由だけではない。サーフィンというスポーツは、数字やスコアだけで表現できるものではないのだという。
「サーフィンに審判を下すのは簡単ではない。なぜならサーフィンは芸術だから。」

― 彼がプロサーファーとして試合に出ることをやめた原因のひとつに、義父でプロサーファーのビル・ハミルトンがいる。
「義父は最高のサーファーとして当時知られており、その彼に試合で審査員のジャッジが下されるところを見てきた。納得のいかない判定も多く、フェアだろうがアンフェアだろうが、彼が激しく落胆するのを見てきた。」

― 審判によるランクづけのために試合に出る代わりに、ハミルトンが選んだ道はよりシリアスなものだった。
「左足首は6回骨折してるし、海で行方不明になったこともあるし、ジェットスキーに轢かれたこともあるし、頭には125針、頬を貫通したり、喉を切り裂いたり、肋骨が肺に刺さったこともある」
「わたしにとっての戦いは、猛烈なカレントに流されることであり、波をメイクできないことであり、溺れることだ。死にかけてもまだここにいるのは、それに自分が打ち勝った証拠なんだ。」

― しかし、サーフィンの試合への出場を拒む理由の核心には、審判の判断よりも哲学的な要素があった。
「創造的な人間は達成感に満足を求め、競争心の強い人間は他人を負かすことで満足感を得る。わたしは達成感を求めてやまない。わたしが達成しなければならないのは世界最大の波に乗ること。人はつねに成長し、何かを達成することができる。」

「何事も自分でコントロールしたい。自分が達成したかどうかを決めるのは他人ではなく自分しかいない。」

「夫や父親としての役割以外に、この地球上で自分に役割があるとするならば、それは巨大な波に乗ることでしかない。そして、そのおかげで達成感を味わう機会を与えられている。」


というハナシ。
すっごいわかります。笑
自分のことを、他人に良い悪いの判断を下されたくない。でも結局自分で自分につねに判断下してるんだけどね。わたしは。そこを乗り越えたい今日この頃。昨日はいい波いっぱい乗ってやったぜ~。達成感。笑