結論:白砂糖/精製糖の何がいけないのか。

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数年前に白砂糖断ちをやってみて、(砂糖断ちブログはこちら)以来、けっきょく白い砂糖はなにがいけないのか。についてかなり情報収集してきましたが、やっと結論らしきものにたどりついた気がします。ちょっとだけややこしいけど、とても大切なことなのでぜひ読んでみてください。

まず、かんたんにまとめると、ポイントとなるのは「糖」なんです。白い砂糖だろうが、はちみつだろうが、ココナッツシュガーだろうが、結局のところ「糖」であることに変わりはない。「糖」とはつまり「糖質」=炭水化物なわけで、砂糖でも米でも小麦粉でも、消化吸収の過程で「糖」として扱われるかぎり、同列で語る必要があります。
白砂糖が体に負担をかける大きな理由は、その吸収のスピードにあります。大切な栄養をすべて削がれた、まっしろなただのカロリーのかたまりで、構造が簡単なため、すぐに吸収されて、血糖値を急激に上昇させる。これが精製糖が体に負担をかける理由のひとつです。精製されていれば、砂糖だろうが小麦だろうがその過程は一緒なわけで、白い砂糖をやめても、精製された小麦粉や米を食べていれば、あまり変わりはない。といえます。

今は、少量ならたまに食べてしまうことも増えましたが、わたしが一定期間、完全な白砂糖断ちをしたことで、劇的な変化を感じることができた理由は、まず、すでにお米は玄米に変えていたこと、そして白砂糖をやめたことで、パン=精製小麦が食べられなくなったことにあると思っています。

「糖」の種類

■ショ糖
いわゆる精製糖などのことで、ブドウ糖50%、果糖50%でできています。ブドウ糖と果糖は、消化のプロセスがまったくちがうので区別することが重要になります。

■ブドウ糖
胃腸で消化され、エネルギー源としてあらゆる細胞が利用。

■果糖

胃腸ではなく、直接肝臓へはこばれ、グリコーゲンとトリグリセリドに分解されます。このトリグリセリドとは、日本語で中性脂肪のこと。そう、果糖は脂肪になります!
じゃあ果糖がふくまれるフルーツは食べたら太るってこと?これについてはのちほど。

果糖と肝臓の関係

果糖は肝臓で処理されるため、大量摂取は肝臓を酷使し、以下のようなさまざまな問題をひきおこします。
新陳代謝を下げる
コレステロール値を上げる
脂肪肝
肝硬変
高血圧
肥満
痛風
また、食欲食欲の制御をつかさどるタンパク質レプチンへの抵抗性ができることもあり、食欲制御不能になってしまうことも。

果物の果糖は悪い?果糖と食物繊維の関係

果糖といえばくだもの。クッキーやアイスクリームを食べるなら、新鮮なくだものを食べたほうが体によいのは当然ですが、くだものも果糖であることに変わりはありません
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では、くだものを食べすぎると果糖のとりすぎで体に負担になるのか。ここで重要な役割をはたすのが食物繊維です。自然のままのくだものには、食物繊維が多くふくまれるため、果糖の吸収スピードをゆるめてくれます。
tumblr_n9htwhbqIc1rszxjjo1_500くだものといえば、ここ数年、スムージーやジューシングが流行っていますが、こちらもそのままいただくよりは、糖の吸収が早くなるようです。まず、ジューシングがせっかくの食物繊維を大幅に減らしてしまうのはあきらかだし、また、スムージーは、ブレンダーによって、不溶性食物繊維を破壊してしまいます。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の二種類がふくまれており、消化には両方必要になります。スムージーはジューシングより繊維の量は多いように見えますが、糖分の吸収は、そのまま食べるよりも早くなってしまいます。

つまり、くだものを食べるならそのままの状態で食べるのがベストということ。くだものの果糖はよくないという話を聞くことがありますが、個人的には、地球があたえてくれるくだものを、そのまままるごといただいている分には、まったく問題はないと思います。

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甘味料の果糖含有量

参考までに、甘味料の果糖の含有量を。
アガベ 56-97%
ブドウ糖果糖液糖 42-90%
精製糖/サトウキビ/甜菜糖 50%
はちみつ 38-50%
ココナッツシュガー 38-48.5%
メープルシロップ 30-45%
糖蜜 23%

GI値ではなくGL値?

GI値とは、食後の血糖値の上昇度をしめす指標のことで、糖尿病の食事療法などでは欠かせない数値。GI値が高いほど血糖値を急激に上げます。

が、このGI値の測り方がなかなか特殊。GI値の測定には、特定の食材にふくまれる「50g」の炭水化物(糖質)を体が吸収したときに、血糖値がどれだけ上がるかをはかります。たとえば、にんじんはGI値が高いといわれているのですが、にんじんにふくまれる炭水化物を50g分摂取しようとおもったら、約600gのニンジンを食べることになります。中サイズのニンジン一本が100g前後なので、6本!食べることになるのです。現実的に、6本のニンジンを一度に食べることはあまりないでしょう。

このGI値の測定方法に疑問が上がり、さいきんの欧米では、GI値ではなくGL値(グリセミックロード)を指標にすることがふえています。GLとは、食品中の炭水化物(糖質)の実質量の数値で、GI,GLの両方を見る傾向にあるようです。ちなみにGI値は70以上のものは血糖値を急激に上げるといわれ、GL値は20以上が高いと言われています。

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血糖値の乱高下を避ける

砂糖にしろ、何にしろ、とにかく避けたいのは血糖値の乱高下。血糖値の乱高下が、最終的に体をどのように壊すかを簡単に説明します。

血糖値を急激に上げると、すい臓が、それを必死に下げます。急に血糖値が下がるので、また、血糖値を上げるために糖分を欲する。そして、これをくりかえしているうちに、すい臓がオーバーヒートし、まず、血糖値が下がりっぱなしになる。つまり低血糖になります。そして、下がりっぱなしの血糖値を上げるために、さらに糖分を欲するようになり、血糖値をひきつづき上下させつづけているうちに、最終的に、すい臓が壊れて血糖値が下がらなくなる。これが糖尿病の原理。

というわけで、食事による血糖値の乱高下を避ける食べ方がポイントとなってくるわけです。食べることが血糖値を上げるのは生理現象ですが、その上下をゆるやかにすることがポイント。だから、とくに、お腹がからっぽで、血糖値が下がっている朝食になにを食べるかはよく考えた方がよいと思います。

 

結論:血糖値を乱高下させない食べ方がわかればいい

個人的にも精製糖断ちをやってみたり、食生活を変えたりしたことで、食が体にあたえる影響がどれほど大きいかはダイレクトに感じています。だからこそ、単に白砂糖はよくない!と叫ぶだけではなく、なぜ精製糖が体によくないのかを論理的に知りたいと思ったし、じゃあ体にとっていちばんやさしい食とは何なのかを考えた結果、とてもシンプルな結論に至りました。

veg地球から生えてきたものを、そのままいただく。これにかぎります。ポイントはたったの6つ。

■砂糖、小麦粉、お米など、炭水化物は精製されていないものを。

■加工食品はできるだけ食べない。

■のどが乾いたら水を飲む。(フルーツジュースをふくめ、清涼飲料など、液体になった糖分は血糖値を急激に上げます)

■新鮮で、安全な野菜や果物を、生で食べる量を増やす。

■くだものは、空腹時に食べる。(消化の遅い肉や炭水化物を食べたあとに、くだものを食べると、一緒に発酵してしまうのせっかくの栄養を吸収できなくなります)

■野菜から食べる(血糖値をゆるやかに上昇させるためです)

ポイントはこれだけ。昔ながらの日本食に、たくさんのフルーツとサラダって感じじゃないでしょうか。水だけじゃ味気ないというなら、ハーブティを。ちょっとおやつが欲しければ、全粒粉などできるだけ精製されていないものを使ったお菓子やパンをたべることもありますし、四季折々のフルーツなどでデザートをつくることもできる。

簡単なんですよ。意外と。これさえ守っていれば、GIだのGLだの気にする必要がない。さんざんややこしい話をしましたが、けっきょく、地球というスーパーシステムは、地球上に生きる生物すべてが健康に生きることができるものを、最初から与えてくれているということでした☮

参考
http://www.mindbodygreen.com/0-17122/the-7-deadly-truths-of-sugar.html
http://authoritynutrition.com/is-fruit-good-or-bad-for-your-health/
http://u-drill.jp/archives/2006_01/01_090000.php#vegetable
http://www.nstimes.info/11-2011/Gi_Gl.html
http://nutritiondata.self.com/facts/fruits-and-fruit-juices/1809/2
Beach Press(編集長)
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