減塩って本当に正しい?大切なのは地球のミネラルを体に取り入れること。

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わたしたちサーファーはヒマさえあれば海水につかっているし、一般的にも、デトックスのためにお風呂ではバスソルトを、などとという一方、ちまたでは、とにかく減塩。高血圧にならないために、塩分はひかえましょう。っていうのが一般的ですね。以前、Beach Press読者の方から、砂糖断ちに興味があるなら、塩についてもぜひ調べてみてほしい。といわれ、以来ちょっとずつ調べてきたことを本日はご紹介しようと思います。

テレビをつければ、砂糖たっぷりお菓子のCMばかり、トクホ印の食べものや飲みものにも砂糖もり。さらには、脳には砂糖が必要だ!とかいうCMまで流れるしまつ。いっぽうの塩は、一般的には悪者あつかいですね。高血圧につながるから、というわけでとにかく減塩、減塩です。減塩味噌、減塩しょうゆに減塩レシピ。わたしも、思わず減塩しょうゆ買ったことがあります。

さて、今回いろいろ調べた結論からもうしあげますと、砂糖はとらなくても死なないけど、塩分不足は命にかかわるということ。塩が体に悪いというのは、その質が問題だったということでした。

では、塩はなぜこんなに悪者になってしまったかですが。まず、政府が国策として昔ながらの塩田を廃止しました。かわって、低コストでさまざまな汚染物質をとり除けるなどの理由から、「イオン交換膜透析法」という方法で精製された、純度99%をこえる「塩化ナトリウム」が「食塩」として家庭に定着したのです。昔ながらの塩田で作っていた塩には、海のミネラルがそのまま残っていましたが、現在「食卓塩」として広くつかわれている塩もどきは、体に必要なミネラルをとりのぞいた塩化ナトリウムのかたまり。ようは、精製された白いお砂糖と同じですね。

dead-sea健康上問題にあげられるのが、この塩化ナトリウムにふくまれる「ナトリウム」なのです。ナトリウム自体は、体液の浸透圧をたもつなど体に必要なミネラルですが、摂取量が多すぎると、脱水症状といった急性の症状から、高血圧、胃がん、咽頭がんなどのリスクが高くなるといわれている。しかしそもそもこの、塩分とりすぎ=高血圧というのも、じつはその因果関係が疑問視されておりまして、高血圧患者のうち、食塩のとりすぎが原因なのは100人中、1~2人程度しかいないという実験結果もあります。

ただ、人間の体には、すばらしいメカニズムが組み込まれておりまして、必要以上に体にとりこまれたナトリウムは、天然塩にふくまれるカリウムが体外に排出する役割をはたしてくれています。が、精製された食卓塩には、このカリウムもほとんどふくまれない。体外に排出されずにナトリウムがたまっていけば、それは害になる。そこで、塩(食卓塩)=高血圧。とむすびつけられる理由になったのではないかと思います。(先に述べたようにナトリウムが高血圧の原因になる人もいれば、そうでない人もいますが。)

精製塩(%) 赤穂の天塩(%) 伯方の塩(%)
水分・その他 0.1 6.856 3.9
塩化ナトリウム 99.9 91.15 94.726
硫酸カルシウム 0.17 0.317
硫酸マグネシウム 0.163 0.241
塩化マグネシウム 1.566 0.127
塩化カリウム 0.095 0.207

精製されミネラルをとっぱらわれたの食卓塩は、ナチュラルな食をもとめる観点からみれば、食する意味のない、塩の味がするだけのしろいかたまり。でしかなく、最近では天然塩をすすめる動きも大きくなっていることはまちがいありません。ただ、個人的に気になるのは海の汚染。汚染のない太古の海水からとれた天然塩ならば、きっとわたしたちの健康に素晴しい恩恵をあたえてくれるのでしょうが、こんなに汚染された海からとれた天然塩ってどうなんだろう、という疑問も残ります。ちなみに、最近岩塩もよく見かけますが、まず、海に囲まれた日本において、岩塩は全く採れないし、風土的に異質なものであるということ。身土不ニって聞いたことがあるかもしれませんが、その地に住む生物にはその地が必要なものを与えてくれるということです。岩塩には海塩ほどミネラル分が含まれていませんが、岩塩を食べる文化のあるヨーロッパでは、代わりにミネラルたっぷりの硬水があるわけです。

海水からつくられる天然塩には100種類以上のミネラルがふくまれると言われます。そもそも、涙とか鼻水ってちょっと塩からい。人体は小宇宙といわれますが、地球の7割は海で、人間の体の7割は水分。

で、その水分はちょっと塩からい。人類の起源は海から始まったと言われるわけで、宇宙がもともと与えてくれた人間の体には、絶妙なバランスで海のミネラルがふくまれているはずだし、そのバランスをいかに自然に保つかがポイントなのではないかと思います。地球にあるものは、そのままで完璧で、必要だから存在している。海水が塩味なのにも意味があるし、人間が食事の味付けに塩を使いだしたのにだって意味があるはず。自然から与えられたものをそのまま使うことができればいいのに、人間は進化の歴史の中で、なぜか栄養を取り除いた、味だけ残った塩や砂糖を使うようになってしまった。間違いないのは、とにかくバランスです。ミネラルのバランスがとれた、汚染の少ない天然海塩を適量摂取すること。そして、取り入れたものは適宜排出する体を日ごろからつくる。

人は見た目が10人十色なように、その人にあった食のスタイルというものがあるわけで、だれもが同じものを食べて、おなじような恩恵を受けられるわけではない。体が塩分を必要としているときは、かならずそのように体が教えてくれるし、ある種のビタミンが足りていなければ、急に特定のフルーツが食べたくなったりするわけです。いちばん重要なのは、スーパーにならべてあるものがいったいどういうものなのかを知り、自分の体の声を聞き逃さないよう心と体をとぎすますことではないでしょうか。

最後にBeach Pressおすすめの海塩を!まろやかなのに、味はしっかり、とにかく超おいしいミネラルたっぷりの塩です。
Celtic Sea Salt
iHerbで購入できます。

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参考
好き嫌い健康法 石原結實
http://temaeitamae.2-d.jp/top/t1/c/3.html
http://gen-en.net/sio-lack.html
http://d.hatena.ne.jp/doramao/20110712/1310459374
http://allabout.co.jp/gm/gc/65357/
http://www.ps-corp.co.jp/column/health/n012.html
http://gen-en.net/torisugita.html
http://ww7.tiki.ne.jp/~onshin/food10.htm