アメリカンサモア エアポートリーフ (image courtesy of R. Vevers, XL Catlin Seaview Survey)
日焼け止めの化学薬品成分、とくに「紫外線吸収剤」は環境ホルモンとして人体に影響があるということで、近年「ノンケミカル」をうたった日焼け止めが多く発売されていますが、「ノンケミカル」=紫外線吸収剤を使っていないだけで、その他の「ケミカル」は普通に使われている製品がほとんどです。
人体に影響があるということは、もちろん海の生物にも影響があるわけなのですが、日焼け止めを選ぶときに、海に住んでいる生きものたちのことを考えて選んだことはあるでしょうか。最近の研究では、珊瑚の白化現象の要因として日焼け止めの影響もあるのではないかということがわかってきています。白化の原因ははっきりとは分かっていませんが、こんな研究もあるそうです。
サーフィンしていると、海で日焼け止めが目に入って痛い。という話をよく聞きますが、それはつまり、海水に日焼け止めが流れだしているということに他ならないのです。化学薬品だらけの日焼け止めのボトルを、いくつもいくつも、海にドボドボと流せますか?化学薬品だらけの日焼け止めを塗って海に入るのは、それと同じことではないでしょうか。
<代表的な紫外線吸収剤>
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(UVB)
パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル(UVB)
オクトクリレン(UVB)
エチルヘキシルトリアゾン(UVB)
オキシベンゾン-○(UVB)※○の中は数字
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(UVB)
t-ブチルメトキシジベンソイルメタン(UVA)
ジエチルアミノヒドロキシジベンゾイル安息香酸ヘキシル(UVA)
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(UVB・UVA)
メチレンビズベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(UVB・UVA)
このあたりは、日焼け止め成分として本当によく見かける成分です。自分が使っている日焼け止めにこれらの成分は入っていませんか?成分表示を確認したことはあるでしょうか? そして、何度もお願いしていますが、お店で日焼け止めを販売されているみなさま、いま一度、販売中の製品の成分表示を確認してみてください。置いてあるのを見るたびに悲しくなるのですが、おなじみの日焼け止めにもオキシベンゾンがしっかり入っています。
ハワイでは、「サンゴ礁に安全な日焼け止めを」という呼びかけがはじまっています。
参考サイト
http://uvnaturaljapan.com/corals/
http://raycrew.jp/cms/2011071221395173.html
http://blog.livedoor.jp/katukatu33/archives/cat_947608.html
http://www.muq.jp/hpgen/HPB/entries/31.html