化粧品に含まれる化学薬品について

私たちは、テレビや雑誌が、有名人を使っていかにも良い製品である風を装い宣伝する製品を、何の疑いもなく使っています。先日、タレントが何人も、利用してもいない「ペニーオークション」サイトを、さも利用したかのようにブログに書いて報酬を受けていた、というニュースは良い例です。企業はどんなに粗悪な商品を作ったとしても、広告費を支払って有名人に宣伝させれば、わたしたち一般市民はまんまと騙されて買ってしまうのです。誰しも、買ってみたらびっくりした。なんていう経験、一度くらいはあるんじゃないでしょうか。

さて、先日、Beach Pressのツイッターにて、化粧品やシャンプーなどについても選び方を調べてほしいというご依頼がありました。そういえば、食品については色々書いていますが、化粧品に使われる化学薬品についてはまだ書いていないことを思い出し、さっそく書いてみようとおもいます。

【低コストで大量生産】
肌の弱い人は、身をもって体験していることだと思いますが、化粧品にふくまれる化学薬品には、炎症を起こしたり、アレルギー反応を起こすものが多く含まれています。それでもなぜそんなものを化粧品に使うのかと言えば、企業はコストを出来るだけ下げて大量生産することが使命となってしまっているからです。ナチュラル素材は割高。化学薬品の方が安い。私たちの肌を良くしようなんて、たぶん考えちゃいない製品がそこかしこに溢れているはずなんです。

25年以上前の本にはなりますが、こんな本があります。

時代と共に、コストは上がっているかもしれないですが、残念ながら、その辺に売っているコスメなんてまあだいたいこんなものだと思って間違いないと思います。

さて、化粧品に使われる化学薬品は今や数千種類にも及ぶため、こちらで一つ一つとりあげて糾弾するのも面倒だし不可能です。参考までにこのようなものがあります。
http://www.nihon.readynow.biz/Html/Health/toxic_directory.htm

昔は、【表示指定成分】と言って、特に危険だと思われる成分のみ表示義務があったのですが、2001年4月以降、化粧品に関しては、全成分を表示しなければならなくなりました。そう、入っている毒はご丁寧に全て表示されているわけです。それでも純真無垢な消費者である私たちは、「企業がまさかそんな危険なものを私たちに使わせるわけがない」という妄想のもと、「あのきれいなタレントが使ってるって言うから」という理由で毒入り表示があるにも関わらず、何も考えずに消費活動を繰り返しています。

企業側も、もちろん、私たちに毒を盛ることを目的にしているわけではないとは思うのですが、食品にしても、化粧品にしても、「一気に食べたら死ぬけど、ちょっとずつなら大丈夫でしょう」というあいまいな基準のもと、ありとあらゆる薬品を添加し、結果、私たちはちょっとずつ殺されているようなものだと私は認識しています。発がん性、ホルモンかく乱などの側面はもちろん、一番影響を受けるのは胎児だとも言われています。今時の赤ちゃんは、もしかしたら化学物質でできた羊水で育っているのかもしれず、生まれてすぐにアトピーになってしまう子供が多いのは、食品や化粧品から吸収され、母親の体に蓄積された化学物質が原因ではないかとも言われています。

毒まみれ!

注意しないといけないのは、宣伝文句や、商品名、果てはパッケージにに惑わされないこと。最近、その辺りの普通のドラッグストアへ行っても、「ナチュラル」とか「オーガニック」とか「植物エキス配合」と謳う製品であふれています。これらの製品は真に「ナチュラル」で「オーガニック」なのでしょうか。メーカーは消費者の目を引くために、良い部分だけを取り上げて、アグレッシブに宣伝してきます。この攻撃を、ほとんどの消費者は見破れない。あら、オーガニックなんだ。と思って買ったその化粧品、今すぐ成分表を見て調べてみてください。化学薬品満載の可能性大です。

【化学薬品を避ける方法】
そう、いかにこの化学薬品盛りを避けるかですが、お買い物時に携帯電話さえあれば簡単に避けられます。なにしろ毒は全部表示されているのですから。携帯電話があれば、ネットにつないで、どんな成分かしらべることができます。私は、見たことのない成分はこうして必ずチェックします。何も考えずに使っていた化粧品、ある日成分を調べてみたら衝撃の結果でした。こんなものを毎日塗りたくっていたのかと思うとゾッとする内容でした。

毒を見分けるのは確かに簡単になりましたが、いかんせん、日本はこういう市場に目を向ける企業がまだまだ少ないのが残念です。国産メーカーでもちゃんとした製品を提供するところは増えてきてはいますが、海外のオーガニック、ナチュラル化粧品のその市場規模には及びません。防腐剤を入れないと逆に腐って危険だ、とメーカー側は言ってきますが、今時のオーガニック/ナチュラル化粧品はかなりハイレベルなものが多い。そして海外ものは何と言っても安い。国産の毒盛り化粧品より、海外オーガニック化粧品の方が格段に安かったりします。しかも、本当に良い製品が多いです。一昔前ならば、オーガニック系シャンプーなどは、きしむのが当たり前でしたが、今時のナチュラル派ヘアケア製品は、ツヤも出てつるつるすべすべ。別に回し者じゃありませんが、こういった毒に気を付けている人の間でかなり人気なのがiHerbというアメリカのネットショップ。日本への送料も格安で(たまになんと無料になったりする)、食品から化粧品、サプリまでありとあらゆる自然派製品が手に入ります。本当に安くてびっくりしますよ。素晴らしく使えるサイトです。

Whole Foodsのコスメコーナー。これ全部ナチュラル/オーガニック化粧品。オーガニックものは、ほとんどのラベルに、成分の何%がオーガニックかが明示されています。防腐剤などで少量の化学薬品を使っているものには、それが書いてある。透明性が素晴らしい。

基本消費者なんてバカにされているわけです。全ての毒を表示しても、それでも騙されて買ってしまうんですから、はっきり言って、こういう製品が世に溢れたのは私達消費者の責任なのです。私たちが求めるから、企業は提供します。これはいつも言っていることですが、つまり、主導権は私たちにあるんです。より多くの消費者が賢い消費活動をすれば変えられます。フェイク「ナチュラル」化粧品が増えた背景にも私たちの消費活動が影響しているのは間違いありません。「ナチュラル」と書けば騙されて買うだろう。ということです。そういう製品には確かにナチュラル成分も入っているけど、結局毒も盛られています。

多くの人からしてみれば「気にしすぎ」でしかないのかもしれませんが、それ以前に、本当に良い製品は使えば違いが明らかなんです。使っていて心地が良すぎるからやめられない。たとえば私はリップクリームをナチュラル成分のみのものに変えてから唇の皮がむけなくなりました。使えば良さがわかるので、少しくらい高くてももう化学薬品盛りの化粧品には戻れない。本当に賢い選び方をするのも、このまま毒をちょっとずつ盛られるのも個人の自由ですが、少しでも多くの人が考えるきっかけになればと思い、これからも新しい情報をたくさんお届けします。

Beach Press 編集部
参考サイト
http://omoroid.blog103.fc2.com/blog-entry-119.html
http://www.cosme-rurica.com/wind41s.html