女性初のプロサーファー:マーゴ・オバーグ

 

Sunset BeachPhoto Jeff Divine

Sunset Beach Photo Jeff Divine

「世界には10人の有名な男性サーファーがいるけど、女性で本当に有名なのはたった一人。そしてそれは私のこと。私はどの女性サーファーも乗ったことがないようなビッグウェーブにのりたい」 
-マーゴ・オバーグ People Magazine

Santa Barbara1968Ron Stoner

Santa Barbara 1968 Photo Ron Stoner

女性サーファーの歴史をひもとくこちらのコーナー、今回ご紹介するのは1953年生まれ、ペンシルバニア出身、女性としてプロサーファーになった最初のサーファーであるマーゴ・オバーグ。1969年カリフォルニアのスティーマーレーンで開催されたコンテストではじめて女性として賞金を受けとり、その後の女性のプロフェッショナルサーフィンの立役者となったサーファーであると同時に、ビッグウェーブサーファーとしてもその名を馳せる。

5歳の時に家族がサンディエゴに引っ越し、はじめてサーフィンしたのは10歳のとき。2年後にはキッズコンテストで男の子を負かして優勝したマーゴは、マイク・ドイルを師にコンテストシーンに華々しく登場しはじめる。13歳でマカハインターナショナルのファイナルをメイクし、USサーフィンチャンピオンシップでも準優勝。当時女性のコンペシーンを支配していたジョイス・ホフマンにも、地元カリフォルニアのサーキットで勝つようになっていた。

1968年にはマカハと東海岸のチャンピオンシップで優勝し、そのままプエルトリコで開催されたワールドサーフィンチャンピオンシップでも優勝。そして、翌年女性としてはじめて賞金150ドルを受けとった。ところが1970年のワールドサーフィンチャンピオンシップで2位になると、17歳のマーゴは高校卒業まで2年を残してシーンから引退してしまった。

Greg MacGillivray

Greg MacGillivray

その後結婚し、カウアイ島に移住、すっかり試合から退いたように見えたマーゴだが、1975年、ライトニングボルトからのスポンサーのオファーを受け、ふたたびコンペシーンに復活。その年マリブで開催されたインターナショナルプロフェッショナルサーフィンチャンピオンシップで優勝。その後、1981年、29歳で引退するまでに4度のワールドチャンピオンに輝く。引退後もハワイでのイベントにはときおり参加し、1982年には、子供を産んでたった3か月後に参加したワールドカップで2位、1983年にはサンセットで開催されたワールドカップでプロツアー最後の勝利を飾る。

Santa Barbara1967 PhotoRon StonerSURFER

Santa Barbara1967 Photo:Ron Stoner/SURFER

Sunset Beach Photo:Jeff Divine

Sunset Beach
Photo:Jeff Divine

試合から退いていた数年は、カウアイのビッグウェーブでトレーニングを重ね、15フィートくらいの波もなんなくサーフできるようになっており、ノースショアのサンセットにスウェルがヒットすると常連の一人としていつもラインナップに現れた。

1977年、カウアイ島のポイプビーチにマーゴオバーグサーフィンスクールをオープン。現在も家族とともにカウアイ島に住みサーフスクールも継続中。
http://www.surfonkauai.com/

こちらはマーゴの貴重なサーフィン映像。波と一体感のある流れるようなライディングがとにかくスタイリッシュ。ビッグウェーブの映像もすごくて、何度も見たくなってしまう映像です。40年以上前の女性サーファーの映像がこうして残っていて、それを今見ることができるというのは本当にありがたいことですネ。

Margo Oberg from ENCYCLOPEDIA of SURFING videos on Vimeo.
Source:
http://encyclopediaofsurfing.com/entries/oberg-margo
http://www.worldchampionsofsurfing.com/margo-oberg-biography/